”頭が良い人”について
頭が良い人ってどんな人だろうか。
巷では有名な細谷功さんのアナロジー思考を読んで考えてみた。
私個人としてこの人頭が良いなーと感じる人は『具体と抽象の行き来がとても速い人』だと感じる。
具体と抽象の行き来が速い人ってどんな人だよ、とツッコミが入るかもしれないが、
普段の生活で一端が見える特徴的な言動としては、「たとえ話がめちゃくちゃ上手い人」のことである。
たとえ話というのは、あるベースの世界からターゲットの世界へ類似点・相違点を分解し持ってくることなのだが、具体と抽象の行き来が速い人はこの精度がめちゃくちゃ高いのである。
私の会社の偉い人(常務執行役員)と飲んでいた時にこの人(めちゃくちゃ”頭が良い”)が言っていたことがとても面白い。
「俺は部下を飽きさせないようにいつでも同じことを言ってるんだよ。」
この一見矛盾をしているような発言だが、これはまさに抽象化思考ができる人の発言だと感じた。
つまり、本質(抽象的)はいつも同じではあるけれど、部下への説明の時は本質がぶれないように具体的なたとえ話をして飽きさせないようにしているのだ。
抽象的な本質をズバッと言って部下が勝手に動いてくれるのならば、それで問題ないのだが実際は違う。具体的に説明をして部下の理解を促進させモチベーションをあげる必要があるのだ。
組織のトップのあるべき姿みたいな話に脱線してしまったが、
「具体と抽象の行き来の速い人」は組織の上に立つ人間なら必須のスキルであるともいえるだろう。
たとえ話の他に「具体と抽象の行き来の速い人」の特徴としては、
図解して説明するスキルに長けていること。この図解スキルができる人も頭がいい。
図解をするという行為はとても抽象的なのだ。どういうことかというと、三角や四角や丸で物体の細かい特徴を捨てて、矢印などで構造を示し、人に説明するという作業はとても抽象的な知的な作業であり、図解がパッとできる人はまさに「具体と抽象の行き来の速い人」である。