決算書を読む~初心者編~(メガネスーパー)

~基本~
貸借対照表とは、ある時点における企業の財政状態を表す財務諸表。左側は資産、右側は負債と純資産に分かれます。左右の合計が一致することからバランスシートとも呼ばれます。
 
貸借対照表を観察するにあたり大原則として、
①何がどう変化しているのか(事実)
②それは良いことなのか、悪いことなのか(解釈)
 
事実→解釈がとても大切になります。
 
①については、
・前期と当期を比較すること
・その中で増減の大きなものに注目する
ことが大切です。
 
②については、
貸借対照表自体が膨張していないか
流動資産の中身が劣化していないか
・固定資産が急増していないか
・負債が急増していないか
・利益は蓄積されていないか
を確認することです。
 
 
流動資産は大きく分けて、現預金(現金及び預金)・売上債権(売掛金)・棚卸資産の3つです。
 
それではメガネスーパー流動資産部分だけをちょっと見てみましょう。(少し古いですが)
 
平成27年度4月30日 VS 平成28年度4月30日
 
現預金:
13億3648万円→27億9069万円
 
売上債権:
4億9851万円→6億8560万円
 
棚卸資産(棚卸高参考)
26億9658万円→26億691万円
 
 
流動資産は中身が重要
一般論として現預金が多く、売上債権と棚卸資産の比率が低い企業は好財務であることが多いです。
 
流動資産の増減に注意
売上債権の急増の原因は以下のようなことが挙げられます。
・売り上げを伸ばしたいあまり、信用力の低いところと取引を始めた
・得意先の経営が悪化して、売上代金の回収が滞ている
・強引な販売を行い、得意先に商品を押し付けた
・売り上げの水増しなど、なんらかの会計操作が行われている。
 
メガネスーパーは現預金増率が大きいので、さほど売上債権の増加は問題ないと感じています。
 
過去数年分の貸借対象表をみてみると明らかに財務が安定してきているので、今度の決算もとても楽しみにしています。
次回以降さらに分析を深めていきます。