脂肪吸引はダメ?脂肪から出る特別なホルモンとは?

フリー写真 ダイエットに成功した外国人女性

脂肪吸引はNG?

理屈でお話をすると脂肪吸引によって体を絞り込むことは根本的な解決になりません。

 

脂肪細胞から出る大切なホルモンとは

1990年代に遺伝子の解析技術が急速に進歩したころ、アメリカのジェフリー・フリードマンらは、レプチンと呼ばれる脂肪細胞から出ているホルモンを発見しました。

このレプチンは脂肪細胞だけで作られるホルモンになります。このホルモンは肥満を防ぐ役割をしていると考えられ、ギリシャ語の「やせ」を意味する言葉からレプチンと名付けられています。

 

このレプチンの働きによって、体内の脂肪量が一定に保たれていると考えれています。すなわち、食べる量が増えて体脂肪が増加すると、脂肪細胞で作られるレプチンの量も増えます。すると、視床下部にたくさんのレプチンが作用することで食欲が抑制され、食べる量が減ります。また、中性脂肪の分解も進みます。その結果、体脂肪が元の量まで減少するのです。

しかし、肥満が進みすぎると、「レプチン抵抗性」とよばれる症状が生じることで、レプチンが効きにくくなってきてしまうのです。

 

レプチン抵抗性の問題は結局は脳の摂食中枢である弓状核と呼ばれるところの作用になるので、肥満体の人が脂肪吸引をしてもレプチン抵抗性を抱えていたままであるので、結局元の体形に戻る可能性が高いということになってしまいます。

 

食欲を制する者はダイエットを制す

 フリー写真 食事中の円卓

食べ物に囲まれていてもマウスは太らない

生物学や医学の研究ではマウスがよく使用されます。実験に使われるマウスにはいつでも食事がとれるような環境で管理されていますが、マウスはほとんど太りません。食事の量を調査したところ、マウスは毎日一定の量の食事をしていたとのこと。

 

マウスの食欲と人間の食欲

マウスと人間の食欲が起こる仕組みは同じです。人間もマウスと同様に体重を一定に保つ仕組みを持っています。しかし、脳の働きが格段に進化した人類では、体内のエネルギー量を一定に保つための食欲に加え、「心の空腹感」を満たすための食欲が発達しています。

ご飯をお腹いっぱいに食べたた後に、おいしそうなケーキを見たら「別腹」といって食べてしまうことがありますが、これが「心の空腹感」の正体。

私たち人間は、刺激によって食欲を生み出す仕組みが強く働いているのです。

 

ダイエット時に”食欲の質”を考える

このような精神的な刺激によって生じる食欲を、専門家は「快楽性の食欲」と呼んでおり、一方、体内のエネルギー量の減少によって生じる食欲を「恒常性の食欲」と呼んでいます。

 

ダイエットの最中に食欲が湧いて出てきた時、その食欲は"精神的な"食欲なのか、"肉体的な"食欲なのかを判断することが大切になってきます。

その判断をするために必要なのが、カロリー計算になります。すべての食品にはカロリーがあり、すべて定量的な基準を持っています。カロリー計算をすることで自分が摂取しているエネルギー量が把握できるようになります。

そして"食欲の質"に対しての判断ができるようになるのです。

 

肥満が自己責任ではない6つの理由

フリー写真 角砂糖

あなたは「誰かに」太らされている。

その事実を知った時にあなたはどう思うだろうか。

 

カリフォリニア大学サンフランシスコ校教授のロバート・H・ラスティングによって書かれた『果糖中毒』という本から面白い説を紹介しよう。

 

肥満の原因が「自己責任」にあることを疑問視すべき理由6つが書かれている。

 

肥満が自己責任ではない6つの理由

理由1.誰も好き好んで肥満にならない

肥満はさまざまな医学的合併症を伴うことが多く、肥満の人は、心臓病や2型糖尿病を抱える可能性が高い。果たして、肥満を自分の強みとみなす人などいるだろうか。肥満を好ましい、まねしたいとか思う人がいるだろうか。肥満の子供たちは仲間外れにされ、いじめの対象になりやすい。自尊心が低く、恥の感覚や自己嫌悪、孤独感に悩む子も多い。

理由2.ダイエットも運動も効果がない

本当の問題は体重を落とすことではなく、意味のある期間にわたって、落とした体重を維持することにある。ダイエットと運動が行動変化をもたらし、それがずっと続くかどうかは大いに疑問だ。1歳の肥満の男の子を想像してほしい。1歳という年齢では、ランニングマシンに乗って走ることは不可能だし、肥満予防のためにライフスタイルを変えることは難しい。

 

理由3.世界中の人が同時に太っている

肥満の流行がアメリカだけで起きているなら、それはただの「流行(エピデミック)」だ。つまり、特定の地域だけで起きる病気の勃発である。それは違う。肥満は「世界的大流行(パンデミック)」、すなわち全世界の問題である。今では、世界中のどこに行っても、肥満の問題を免れることはできないのだ。

 

理由4.動物も太っている

ある研究によると、ここ20年の間に飼育動物の体重増加がみられたという。動物でさえ体重増加の兆しがあるということは「自己責任」論を否定するするものであると同時に、地球上のあらゆる生命が何らかの環境刺激の悪影響をこうむっているという考えを支持するものだ。

 

理由5.低所得者も太っている

自己責任には「選択」という意味合いがあり、普通はそれは意識的な選択を指す。だが、選択の余地がないところでは、自己責任など取りようがないのではないだろうか。アメリカの話で言えば、アメリカ全土を通じ、貧しい地域には「ヘルシー」な食品が購入できる農産物直売所やスーパーマーケットや食料品店がない場合多い。

 

理由6.乳幼児も太っている

ここ40年の小児肥満の傾向を調べると、すべての年齢層に影響が表れていることがわかる。中でも、過去10年間に最も高い肥満上昇率を示したグループは、2歳から5歳までのグループだ。さらには、生後6か月の乳児はおける肥満の流行さえ見受けられる。

 

肥満の原因は現在の食習慣と運動不足だと社会はすぐに批判をするが、この生後6か月の肥満児たちについてはどうやって説明するのだろうか。

肥満の流行に関する理論がどんなものになろうが、それは、この乳児たちの肥満原因も説明できるものでなければいけない。

食習慣と運動不足という理論は、こと、生後6か月の乳幼児グループについては、まったくつじつまが合わないのだ。

 

体重の構成要素は4つ!害があるのは1つだけ!

フリー写真, 人体, 足, 体重計(ヘルスメーター)

ダイエットをこれから始めるにあたり持っておくとよ知識を紹介しよう。

体重計に乗るとき、私たちは自分の体を構成している4つの要素の合計量を計っているのだ。そして問題になるのは1つだけである。

 

構成要素1ー骨ー多ければ多いほど長生きができる。

お年寄りの人などは股関節の骨折でかなり致命的になる。

 

構成要素2ー筋肉ーあればあるだけ健康になれる

筋肉も多いほうがいい。筋肉はブドウ糖を取り込む。筋肉が増えれば増えるほどインスリン感受性も高まる。アーノルドシュワルツネッガーはボディビルダーの頃、BMIが32だった。決して肥満だからではなく、脂肪の代わりに筋肉に覆われていたからだ。

骨と筋肉を築き上げることは、エネルギーを貯めないで燃やす方法を手に入れることになる。

 

構成要素3ー皮下脂肪ー量と寿命が比例する可能性がある。

貯蔵皮下脂肪の量が長寿に比例することを示す研究はいくつもあるのだ。

皮下脂肪は体中の脂肪の約80%を占める。

 

構成要素4ー内臓脂肪ー死の脂肪

私たちに常に害をもたらす唯一の要素が内臓脂肪だ。

腹部内部や臓器といった、つくべきではないところにつく脂肪である。

ダイエットをして体重を減らすときに最初に減るのは内臓脂肪である。

内臓に脂肪がつくのはエネルギーがすぐに手に入るようにするためで、最初になくなるのも内臓脂肪なのである。

 

 

ダイエットでやってはいけないこと

フリー写真 頭を抱えて叫ぶ外国人女性

 

「成功者に法則はなく、失敗者のみに法則がある。」

この言葉は華僑のある人の言葉だそうです。

 

これはダイエットに通づる物があります。

下記の記事は以前まとめた世界で広まっているダイエットについてまとめたものになります。

世界中のダイエット方法をまとめてみた。 - これからの「筋肉」の話をしようじゃないか。

 

世界ではダイエットについてずっと研究が進められているにもかかわらず、「これが唯一の正解である」との見解がはっきりと見えていません。ダイエットについて派閥に分かれて論争をずっと続けている状態になっています。ダイエットについては唯一の正解がまだ決まってはいない状態なのです。

 

そこで書いた記事が下記になります。

この記事はダイエットの中でも肥満の要因になる失敗の法則について述べています。

デブの最大の原因は「加工食品」である - これからの「筋肉」の話をしようじゃないか。

 

ダイエットについては成功者の法則は唯一なものはなく、失敗者には明らかに法則があるのです。

何らかの試験を経験したことがある人には分かるかもしれませんが、試験合格のためには唯一の正解はないように、試験に落ちる人には何らかの悪い法則があります。

 

現代は飽食の時代です。

今の日本においては食べる物に困っている人というのは少ないと思います。

その中でダイエットをするというのはとても過酷なことです。

目の前の欲求を自ら制限して、自信の体をコントロールするというのはとても大変なことなのです。

その過酷な試練に対して、ある人は甘いささやきをするでしょう。

そんなものは残念ながらありません。

自らの頭で考え、悪い法則を避けていくしかないのです。

 

 

 

脂肪燃焼のメカニズムについて

フリー写真 メジャーでウエストを測る女性のお腹回り

 

ダイエットをする上で知っていて損はない、むしろ知っていればより効率的にダイエットができる「脂肪燃焼のメカニズム」について説明いたします。

 

「脂肪燃焼」という表現を使っていますが、より解像度をあげるために脂肪燃焼とはいったい何を示しているのかということから説明すると、脂肪燃焼=脂肪がエネルギーとして利用できている状態を指します。

 

脂肪がエネルギーとして利用されるには大きく3つのステップが存在いたします。

その3ステップとは、分解→運搬→燃焼を指します。

 

3ステップを簡単に説明すると、

まず分解についてですが、脂肪は脂肪のままではエネルギーとして活用ができません。

ですので体内で脂肪を脂肪酸へと分解する必要があります。

分解された脂肪酸はようやく血中に流れ込むことが可能になり、運搬が可能になります。運搬が可能になっただけでは脂肪酸は血中を漂っているだけですので、いずれ脂肪酸→脂肪へと変換され元に戻ってしまいます。

そこで血中に漂っている脂肪酸をきっちり脂肪を燃やしてくれるミトコンドリアに運搬をしなければいけません。

ミトコンドリアに運搬された脂肪酸についてはエネルギーとして正しく利用されることになります。そしてこのミトコンドリア内で正しくエネルギーとして利用されることを燃焼されると表現いたします。

 

簡単ではありますが脂肪燃焼の3ステップは以上のような工程を経てされるものなのです。